「政民合同會議」活動報告
       
                      平成23年3月9日(水)
             講師/佐藤 正久 自由民主党・参議院議員
 
「どうなる日本の防衛」

 尖閣諸島問題、ロシア大統領の国後島訪問などが重なり、政権交代後、一年半の間に国民の間にもかつてなく国防に対する危機意識が高まってきている。しかし、鳩山政権以降、政治家の言葉に信念が感じられず、政策実現能力には疑問が持たれ、国民との信頼関係が損なわれ続けている現状に変わりはない。

 韓国は、延坪島を北朝鮮に砲撃されて以降危機意識が激変した。とりわけ日本の首相と大きく異なるのはリーダーの決断力だ。日本は安全保障、外交ともすべて先送りでいまだに何も決められずにいる。国家権力から個人の権利を守ることを主眼に置き、国=悪と考える政治家を中心とした現政権でまともな外交や安全保障を考えられるはずがない。

 可能な限りの想定外の事態について準備することが危機管理の基本だが、現政権では想定することすらなく、危機意識がなさすぎる。それは尖閣諸島問題での船長釈放に見られる政府の判断でも顕著だ。主権と領土は国の代表が体を張って守らなければならないものであり、決して「友愛」では解決しない。


 わが国では平和が続いた65年間、正しい領土教育がなされず、いまや若者のみならず国会議員の間でも北方四島を正確に把握していない者も多い。国民の防衛意識をこえる防衛力はつくれない。しかし政治が国民のせいにしてはならず、批判を受けても国民に説明して意識を高め、国の防衛力を高めていく必要がある。

 鳩山前首相が施政方針演説で「いのちを守りたい」と連呼したが、国を守る気概ついての言及はなされなかった。国家観がないゆえに抑止力についての理解もなく、普天間問題は迷走を続けた。リーダーが意志を示すときには希望を述べるのでなく、強い決意に則った発言が不可欠だ。軸がなければ言葉にも立ち居振る舞いにも全て顕れる。


 今後、中国が軍事力を強める中、シーレーンの確保に向け、日米豪韓の協調を軸に、ASEANとインドをオブザーバーに加えた同盟の構築が早急に求められる。これから日本は自分の国は自分で守るという気概を持たねばならない。

 佐藤氏は、現政権の危機意識の欠如を強く批判するとともに、国民の間に国防意識を高揚する必要を訴えた。その後の質疑応答では集団自衛権を行使出来るような安全保障基本法の整備、尖閣諸島の有人利用についても言及し、白熱した議論が行われた。