「時局国際会議」活動報告

平成23年8月24日(水)
講師/呉 善花 拓殖大学教授
「日本復興の鍵」 

 東日本大震災後の日本人の姿には韓国、中国も含め、世界中が感心している。誰を恨むでなく、被災地の人はみな明るい。日本人は歴史上多くの自然災害を体験し、もののあわれ、潔さといった特有の美意識、情緒があり、やり直す、水に流すという歴史がある。

 一方、もし同じ災害が韓国で起これば、トップ、神のせいにするだろう。朝鮮半島は侵略、人災(戦争)の歴史であり、人間は信じられないという「恨」の文化があり、不幸な現実を否定し、死に抵抗し、粘り強く生き残ることが「善」とされている。

 外国人にとって、日本が自然と向き合い、人も自然の一部であり、善悪よりも美しさ、わび・さび、もののあはれ、潔さ、はかなさをよしとするという自然の神々への信仰は一見奇妙に映る。

 韓国と日本は東アジアで気候もよく似ているが、国民性には大きな違いがあり、日本に来る多くの韓国人にとって日本人特有の感性や生活習慣を理解するには多くの年月を要する。残念ながらこの間に日本嫌いになる人も多い。

ものに命が宿り、自然と一体になる、という価値観は他の先進国にはない。自然から離れることが文化であるとして、先進国が近代化の過程で切り捨てていった自然への畏敬を日本だけがいまも持ち続けている。

 しかし、世界で最も治安がよく、貧富の差が少ないという、世界の国が理想としながら達成できなかったことをこの不思議な国・日本だけが達成している。

 日本には自然に対する絶対的な受け身思想があるが、これは、日本が長い歴史の中で幾多の自然災害に遭いながらも異民族から侵略を受けなかったことが大きい。日本はすごい底力を持った国であり、今回の震災は、日本から世界を変えていくために、神が日本に与えた試練ではないか。

 呉氏はこのほか、韓国人と日本人の美意識の違いなど、両国の民族性の違いをその歴史的背景から客観的に分析。その後の質疑応答でも活発な論議が行われた。