| 「時局プレス会議」活動報告 |
![]() 平成22年6月23日 講師/林 建良 「台湾の声」編集長 |
| 「台湾は中国に飲み込まれるか」 台湾の将来は@台湾と中国の意志と能力、国債情勢の三つによって大きく左右される。 台湾人の意志が十分に反映されるような形にすれば台湾は間違いなく独立の道を選ぶ。しかし、意志があっても台湾人が国をつくれるかは別の問題だ。台湾に最も影響力を持つのは米国と日本だが、両国は戦争を恐れるあまり中国の本来の政策を見逃している。中国に武力を使う意志はなく、水面下で経済、文化、人的交流による平和的併合を着々と進めている。 台湾が中国に近付いていく向心力、遠心力の要因は、@現在起こっている富士康問題A中台間で近々締結されるECFA(経済協力枠組み協定)B2012年の総統選の前哨戦である国内五都市の選挙が鍵となる。 富士康は一社で中国の輸出額の3.9%を占め、80万人の従業を抱える中国最大のIT企業だ。大規模なストライキを契機に同社は従業員の給与の122%増という待遇改善を約束。この動きがホンダやトヨタをはじめとする中国に進出した日本をはじめとする外資企業、中国の国内企業まで飛び火した。 ほぼ同時に、中国が人民元の弾力性を、切り上げを予告。これによって中国の投資は限りなく高くなった。この問題によって、中国の奴隷制ともいえる資本主義はほぼ終わったと見てよい。しかもいまの中国は実は一人っ子政策によって今後急速な労働力不足が懸念されている。 一方、ECFAによって台湾が中国と同じ経済圏に入れば、間違いなく台湾は中国の経済圏に完全にのみ込まれ、台湾の賃金がかつての香港ように下がって所得の格差が拡大し、国家主権がなくなることが懸念される。この問題は、中国に対する向心力だけでなく遠心力も働き、総統選まで尾を引くことは必至だ。 また今年11月に行われる国内五都市の選挙は馬政権、ECFAに対する信任投票であり、2012年の総裁選の前哨戦でもある。 中国は1.5億人の人間が一日1ドル以下の収入を強いられ、1%の人間が40%の富を握っている不均衡な状態。これまでやってこられたのは外資の投入により経済が発展し、人民の不満が薄れていたためだが、外資が撤退すれば、中国の国内問題は中国一国で解決できないほどの問題になるだろう。こうした現状を考え続ければ台湾はまだ当分現状であり続けるのではないか。 |