| 「政民合同會議」活動報告 |
![]() 平成23年6月6日(月) 講師/国分 良成 慶應義塾大学法学部教授 |
| 「中国の現状と日米中関係」 中国問題は未曾有の大震災で下火になったかのように思われているが、中国および国際情勢は日々動いている。 中国は実はイデオロギー国家ではないというのが冷戦中から学界では通説であった。中ソ関係の裏で米国との関係を模索するなど、中国は現実的でわかりやすい。日中関係はいまや中国問題の一部に過ぎず、米との関係、中国内部の構造、視点を丁寧に分析する必要がある。 中国の確信的利益とは何か。アフリカ、エネルギー、チベット、様々な意見があろう。中国は低成長時代に入り、成長を続けるために、民主化が進もうと、海洋国家への道を進むことは変わらない。軍備拡張に力を入れる傾向は続くだろう。 このほか、中国の国家予算の読み取り方、党がすべてを支配する党国体制の現状、政治局の25人が鍵を握る党人事の読み方についても丁寧に分析。2012年以降の新体制に向けた権力闘争、その背景で勢いを盛り返す江沢民時代のオピニオンリーダーなど中国の現状についても触れた。 また、特権階級である一部の<特殊利益集団> が共産党の党員資格を保持するいびつな権力構造を批判するとともに、今後の中国の発展には内需拡大、彼らの資産公開、そして公平な税制改革が不可欠であるとも主張した。 さらに、発展途上国だった中国をまともな現代化した国にするためにODAによって支えてきたのは日本であり、天安門事件の際にも中国を孤立化させず改革開放の道に主導したのは日米であり、いわば日米同盟が中国の発展を助けていた側面があると指摘。しかし、日本はこの二十年間低迷を続け、存在感を示していない。米中の間に入って何ができるかが今後問われている、と総括した。 国際情勢に精通する要人に多くの知己を持ち、年に数度は中国を訪れるという国分氏。様々な角度から中国の歴史的背景、エネルギー、領土問題などについて解説、鋭い分析を行った。その後の質疑応答でも活発なやりとりが行われた。
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