「政民合同會議」活動報告

「新政権の行方」    講師/飯尾 潤  政策研究大学院大学教授


「民主党の外交政策」 講師/東 祥三  民主党衆議院議員


平成21年9月7日


 
「新政権の行方」    講師/飯尾 潤  政策研究大学院大学教授

 8月30日の総選挙は、民主党308,自民党119議席という結果になった。4年前の総選挙と与野党が逆転したような比率であり、次の選挙ではまたどう変動するか分からない。
 民主党の圧倒的勝利に見えるが、当選者が多いと次の候補者が出にくくなり、今後の選挙で闘いづらい。また参院を制することができる320議席には届いていないので、残り数議席のために少人数党と連立せざるを得ない状況となった。
 今回の選挙結果は、変革を望む有権者の声に他ならないのだから、民主党はまず政権の構造一新に着手しなくてはならない。
 たとえば閣僚会議や国家戦略局など内閣主導体制の構築、政務三役(大臣・副大臣・政務官)のマネージメント、臨時国会の処理、補正予算と来年度の予算編成など、今年の秋は課題が山積している。政府の経験のない議員が政府を一から作るには、やはり相当の困難が伴うだろう。
 新政権が期待通りに機能するかは、これらの山場を超えた11月にならないと分からない。今回のマニフェストはあくまで問題提起に過ぎず、次のマニフェストを4年後に提出するための大掃除と考えるべきだろう。そのための道筋を立てられれば、民主党は参議院でも勝てる見込みが出てくる。
 
「民主党の外交政策」 講師/東 祥三  民主党衆議院議員

 江東区から再選を果たした東氏は、国連難民高等弁務官事務所や外務総括政務次官としての体験を踏まえて語った。
 民主党のみならず自民党にも国家安全保障戦略は存在しなかった。日本の国益をはっきり定義して初めて外交・防衛戦略が決められるのに、経済一辺倒・米国追随で来てしまった。
 国益とは日本国民の「生存」と「繁栄」に他ならない。ロシアや中国など世界で資源争奪戦が激化する中、この国益を追求するために、国家安全保障政策の策定が必要である。
 日本の平和と繁栄は、世界の平和と繁栄と直結している。ゆえに諸外国との連携・協力関係を結ぶ一方、防衛戦略にも力を注がねばならない。@本土の防衛を万全にする、A西太平洋地域の戦略的安定、B日米同盟を基盤として地域紛争に備える、C地球市民の責任として地球的規模の問題に積極的に関わる、がその4本柱だが、日本はどれもできていないのが現状だ。集団的自衛権の憲法解釈、非核三原則、自衛隊の海外派遣など、平和・安全の基本に関わる問題が曖昧模糊としたまま済まされている。
 今こそ外交戦略と防衛戦略の有機的結合を実現して、国家安全保障戦略を策定することが不可欠であり、江東区民を代表してこの問題を提起していく所存であると東氏は訴えた。
 今回は研究者・現役政治家のお二人から専門的なご意見をいただき、充実した内容となった。質疑も活発に行われ、新政権への関心の高さをうかがわせた。
(文責:時局心話會事務局)






(文責/高村 時局心話會事務局)