「時局プレス会議」活動報告

平成22年4月21日
講師/呉 弘達(ハリー・ウー) 学者・人権運動家
                    「中共の人権問題」  

  中国は一党独裁の共産党の支配下にあり、現在でも各地に反共の政治犯を収容し、思想改造も行う施設「労改(ラオガイ)」(労働改造所)が存在する。私は23歳のときに共産党を批判したかどで投獄され、19年間強制労働に従事。その間多くの仲間が飢餓や拷問で亡くなるのを目の当たりにした。現在は私の著作などで「ラオガイ」という単語が欧米でも知られるようになり、労改は「監獄管理」と改称されたがその実態は変わっていない。

建国以来60年間に5千万人以上が強制労働させられ、労改の他も含め3千万以上もの人民が殺されていたとされるが、すべて国家機密であり、いまも全国の収容所数、収容人数などは一切明らかにされていない。

中国では現在年間1万5千人の臓器移植が行われているが、95%は死刑囚からの臓器だ。昨年日本人も17人移植手術を受けているがその出所は残念なことに知られていない。

 さらに、中国では出生が管理され、婚姻関係にない男女の子供が認められないのはもちろん、二人目以降の妊娠がわかると堕胎を強制される。今年3月江南省だけでも1300人の女性が不妊手術を強要された。宗教の自由もなく、寺院は観光誘致のために残されているが、許されるのは共産党・毛沢東信仰だけだ。

 言論の自由もなく、すべてのメディアが共産党の支配下にあり、事実は報道されない。日本人も共産党の許可がなければビジネスは行えない。米グーグルが撤退したのも共産党に譲歩を重ねた結果、ついにその限度を超えてしまったことによる。米ソフト会社の中国進出でかえって言論統制が進んでいるという弊害もある。

 しかし時代は変遷しており、旧ソ連は崩壊し、社会主義はいまや四カ国に残るのみだ。

  1957年に旧ソ連で毛沢東が「東風は西風を圧倒する」と語ったが果たして2027年まで共産党は残っているだろうか。

 質疑応答では中国経済について、2005年以降米国から資金や技術が流れ込んで発展しているかのよう見えるが見かけほど中国経済は発展していない現状を述べた。また現鳩山政権が、中国が抱える人権問題などに全く目を向けないことに批判。現在の共産党についても「党内に共産主義への危機感があり、議論はあるが改革改良は進んでいない現状に言及、白熱した議論が行われた。