「政民合同會議」活動報告
       
                      平成23年7月6日(水)
             講師/福富  健一 自由民主党政務調査会副部長
                 宇田川敬介 國会新聞社編集次長

 
「左翼思想の系譜とその政策」

福富健一 自由民主党政務調査会副部長

 日本にはふたつの祖国ができつつあるのではないか。民主党の政策は、すべて天皇陛下を中心とした立憲君主国家に対するアンチテーゼを投げかけている。自由は大切だが、マルクス主義者にはどうしても道徳哲学に欠ける。家族、社会、国家は抑圧であり、そこから解放されようというのが左翼主義者の主張であった。選択的夫婦別姓、日本の裁判所を通さないで国連の人権委員に訴えることができる個人通報制度など、「共産革命」を全面に強く出さず、緻密に、目立たぬように1960年代から半世紀以上かけて地道にやり続けてきた。民主党の政策は、実は旧社会党からの社会主義思想の流れからみると非常にわかりやすい。

 一方、日本の保守主義は彼らに対抗するもの具体的な提言を示せずにきた。また、いまや左翼対保守の論争もない。市民も国連もみな平等な社会になっていいのか。日本はそんなやわな国ではない。単なる危惧で終わればいいのだが…と左翼活動の実態をよく知る福富氏は、全共闘世代のバイブル・松下圭一理論などを詳細に説明しつつ、現政権への警鐘を鳴らした。

宇田川敬介 國会新聞社編集次長

 民主党政権は理論と行動がまるで伴っていない。左翼政権の特徴は、責任をとらない。義務を履行しない。権利の主張だけをすることだ。国家観がないから外国人参政権、国家によらない人権救済法案という発想につながる。しかし、彼らのいう「人権」はあくまで日本国憲法に沿うものであり、「人権」がないから「個」を大切にしないとうまくいかない中国を模範にしているため矛盾も多い。「地域主権」「地球市民」という言葉は世界では通用しない。共産主義を標榜する中国が格差社会になっているのはなぜか。左翼思想の最大の問題点は、人民がすべてマルクス並の知能レベルと志を持っていないと実現不可能だ。権力を握った瞬間に嘘を繰り返して権力の座に居座り続ける、挙党一致といいながら脱小沢を進めるのが民主党だ。

 宇田川氏はユーモアを交えつつ、大本の「あるべき」論から考えることが苦手で、変えられた状態を受け入れてしまう日本人の特性について、切り替えの早さと団結力は賞賛しつつも、戦後、一気に個人主義、伝統文化の破壊が進み、「自民党がだめだから民主党」という具合に極端から極端にぶれる傾向のあることを危惧。有権者教育、保守の理論武装の必要性も強く訴えた。