「時局国際会議」活動報告
       
                       平成23年11月30日(水)
        講師/黄 文雄 評論家・拓殖大学日本文化研究所客員教授
 
「台湾、中国、韓国の正しい歴史認識」

 

  中国の近代史は嘘ばかりだ。たとえば、辛亥革命では多くの日本人も犠牲になったが、そうした事実はすっぽり抜け落ちており、すべてが蒋介石の北伐後に捏造されものだ。同じ傾向はロシアでもある。

 日本の近代史において戦後、コミンテルン史観東京裁判史観の影響強かったことは確かだが、もうひとつ忘れてはならないのは、1980年代以降の中華史観だ。日本の政府の謝罪や現代の日中韓の歴史認識はこの影響を大きく受けている。国民党が多くの宣伝費を出して日本のメディアに書かせる傾向があり、中国による歴史認識の押し付けは、現在も進行中だ。

 台湾では李登輝政権時代に、歴史観を正した教科書が作られたが、実際の学校の現場であまり取り入れられることはなかった。日本でもそうした傾向は強い。(台湾では)「政府が教えるのはすべて嘘であり、信用できない」という素地ができている。

 問題なのは、日本では文化人が内容の検証もせずに、その宣伝に加担していることだ。文化人もメディア関係者もほとんど勉強しなくなり、ネットの情報も検証しないで、新聞に載せてしまう。情報がどこまで正しいかきちんと把握せねばならない立場の責任が薄くなっており、日本の文化的レベルは劣化しつつある。

 ある時代、欧米列強はみな植民地政策を行っていたのに、いまになって日本だけが非難されるのはおかしい。時代が違えば感覚も異なる。それを現代の価値観をもって論じるのはおかしい。

 19世紀半ばから20世紀にかけて、人類の歴史で日本が果たした役割は大きい。

 私は日本が中国を「侵略」したというより、むしろ日本の人道的介入と解釈している。

 中国はずっと内戦状態にあり、日本は列強の中国分割を阻止し、内戦で荒廃した農村を再建し、飢饉から救済。また、近代経済を持ちこみ、各種インフラを形成した。さらに衛生環境を整備し、伝染病を退治。伝統文化を保存し、学校を建設するなど安定秩序再建に貢献した。むしろ、中国は日本に感謝すべきなのである。

 質疑応答では、台湾総統選などに質問が及び、黄氏は国民党のどぎつい買収工作、選挙違反などに言及し、「蔡英文が10〜20%以上リードしていても政権奪還は難しいのではないか」などと語った。